
突然、家族のひとりがインフルエンザに…。
その瞬間から、家庭内での感染予防が始まります。
特に40代・50代女性は、看病と家事の両立で疲労もピークに。
看病中に自分が倒れてしまうと、家庭全体がストップしてしまいます。
今回は、家族がインフルにかかったときに「うつらない・うつさない」ためにできる対応や注意点をお届けします。

家庭内感染のリスク
家族の誰かがインフルエンザにかかったとき、最初に感じるのは「大丈夫かな?」という心配と、「うつらないようにしなきゃ!」という不安ですよね。
特に母親やパートナーが“看病役”になった場合、感染リスクが一気に高まります。
実際、家庭内での感染は、職場や学校よりもはるかに高リスク。
家族は距離が近く、長時間同じ空間にいるため、咳やくしゃみだけでなく、ドアノブやタオルなどを介してもウイルスが広がります。

家庭内“ゾーニング”の工夫
家庭内で感染を防ぐカギは、「ゾーニング(区域分け)」です。
発症者の部屋を分ける
可能であれば、1人用の個室を用意し、そこに寝具や食事などをできる限り集中させます。
また、トイレ使用後は消毒を徹底しましょう。
身の回り品の共有はNG
タオル・食器・箸・コップ・枕カバーなどは本人専用にし、洗うときも別にしましょう。
換気と加湿
1日に2〜3回、5〜10分の窓開け換気をし、湿度は50〜60%をキープ。乾燥するとウイルスは空中に舞いやすくなります。
洗濯物を室内に干すだけでも湿度対策になります。

看病時のルール
看病する時の基本は、「接触を最小限にして、衛生を最大限に」です。
マスクは本人と感染者、両方が着用する
鼻・口・顎をしっかり覆い、すき間ができないようにフィットさせましょう。不織布タイプのマスクがおすすめです。
手袋とエプロンの使用
食事の介助や体調確認のときは、使い捨て手袋を活用。
使い終わったら袋に密閉して捨て、その都度の手洗いとアルコール消毒も忘れずに。
鼻水や嘔吐物などの処理
ティッシュやタオルでふくだけではNG!
ペーパータオルで包み、ビニール袋に入れてしっかり密閉。使用した布類は、熱湯消毒や洗濯機の高温設定で洗いましょう。
素手での処理は絶対に避けてください。

日常の中の見直しポイント
インフルエンザの感染経路は、飛沫感染と接触感染が中心。
咳やくしゃみによる空気感染だけでなく、ウイルスがついた手で触れた場所を他の人が触ることで感染が広がります。
1日1回の除菌ルーティンを
ドアノブ、手すり、電気スイッチ、冷蔵庫の取っ手、テレビのリモコン…。これらは「家族全員が無意識に触れる場所」。
除菌シートで1日1回ふき取るだけでも、感染リスクはぐんと低下します。
食事は時間差で
リビングなどの共有空間で一緒に食事をとると、会話による飛沫リスクが生まれます。できれば、感染者とほかの家族は食事時間をずらしましょう。
食器はもちろん別にし、テーブルや椅子のふき取りも忘れずに行いましょう。
会話時のマスクはマスト
「同じ部屋にいるけど、少し話すだけだから大丈夫」…その油断が危険です。
会話はマスク+1メートル以上距離を意識。飛沫は思っているよりも遠くまで飛びます。

免疫力を高める
インフルエンザに感染しないためには、日頃から免疫力を高めておくことが大切です。
特に40代・50代女性は、仕事・家事・更年期の重なりで体力が落ちやすく、油断大敵です。
意識して摂りたい栄養素
●ビタミンD:免疫細胞の司令塔を活性化
きのこ類・鮭・卵・日光浴(朝の光を5分浴びるだけでもOK)
●乳酸菌:腸内環境を整えて“免疫の7割を司る腸”を守る
ヨーグルト、味噌、キムチ、納豆など発酵食品を1日1品摂取しましょう
●たんぱく質:抗体の材料に。筋肉量も維持できて冷え予防にも
魚・肉・卵・大豆製品などを毎食バランスよく摂取しましょう
生活リズムを整える
●睡眠時間は7時間以上が理想・・NK細胞の働きが活性化
●湯船につかる・・深部体温を上げて冷えをリセット
●笑う・話す・深呼吸する・・ストレスは免疫の敵、リラックスは最大の防御

発熱時の正しい対応とは?
インフルエンザは、発症の前日から感染力があるため、家族が「ちょっと熱っぽい」「寒気がする」と感じた時点で、すぐに動くことが感染拡大防止のカギです。
すぐにマスク+隔離を
熱がなくても、「いつもの風邪かな?」と決めつけず、初期症状の段階から個室で休ませる+共有スペースへの出入りは制限しましょう。
マスクは本人も看病者もW装着。室内は加湿器や洗濯物の室内干しで湿度50〜60%をキープ。
自己判断は禁物、早めの受診を
特に高齢者や基礎疾患のある家族がいる場合、軽症でもすぐ受診して検査を受けることで、家庭内感染の連鎖を防げます。
市販薬での自己判断は症状を長引かせる可能性も。“念のため”ではなく“今こそ”受診を。
「体調管理ノート」で全員の状態を把握
✔誰がいつから何の症状?
✔熱・食欲・睡眠などの記録
✔接触履歴(誰と同じ部屋にいたか)
こうした情報があると、医師への説明もしやすく、ほかの家族の変化にも早く気づけます。

さいごに
インフルエンザの本当の怖さは、「家庭内で広がっていく連鎖」にあります。
一人がかかれば、次々と倒れ、看病疲れや仕事の遅れ、子どもの登園不可…と生活全体が崩れてしまうことも。
だからこそ、“最初の1人”をどうケアするかが、家庭の明暗を分けます。
この冬を安心して過ごすためのヒントとして、ぜひ取り入れてください。
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