
毎日の食卓に欠かせない身近な食材“鶏肉“
唐揚げや照り焼き、チキンソテーなど、家庭でもよく使われていますよね。
そんな鶏肉ですが、「生肉だから一度洗った方が安心」と思っている人も多いのではないでしょうか?
その習慣が食中毒のリスクを高めてしまうことも・・。
特に気温や湿度が高くなる夏は、細菌が増えやすいです。
家族が安心して食事を楽しめるように、今こそ鶏肉の扱い方を見直してみませんか?

洗う=清潔とは限らない
一般的に、野菜は水で洗うので、「鶏肉も洗った方が安心」と考えてしまうのは自然なことです。
しかし、鶏肉は野菜とは違います。
表面についている細菌は、水で洗っても完全には落とせません。
それどころか、水しぶきと一緒に細菌が周囲へ広がる可能性があるため、洗うメリットよりもデメリットの方が大きいです。

鶏肉を洗う危険性
鶏肉を洗うことで心配されているのは、鶏肉そのものではなく、水しぶきによる細菌の広がりです。
水しぶきで細菌が広がる
流水で鶏肉を洗うと、水しぶきが周囲へ飛び散ります。
その水しぶきには、鶏肉の表面についている細菌が含まれている可能性があります。
すると、蛇口・調理台・スポンジ・布巾・近くに置いてある食材などに細菌が付着し、かえって食中毒のリスクを高めてしまいます。
シンク全体が汚染される
シンクは食材を洗ったり、食器を置いたりする場所です。
そこへ細菌が広がると、知らないうちに他の食材へ移ってしまう可能性があります。
特にサラダなど、そのまま食べる食品を近くに置いている場合は注意が必要です。
細菌は加熱すればほとんど心配ない
鶏肉の表面についている細菌も、中心部までしっかり加熱することでほとんど死滅します。
そのため、安全に食べるために最も大切なのは、「洗うこと」ではなく、「十分に火を通すこと」です。

食中毒を防ぐ=しっかり加熱
食中毒を防ぐために最も大切なのが、十分な加熱です。
表面だけでなく、中心部(厚みのある部分)までしっかり火を加熱しましょう。
目安
・中心まで白くなっている
・透明な肉汁が出る
・赤みが残っていない
状態になっていることを確認し、生焼けのまま食べないようにしましょう。
厚みのある鶏むね肉や鶏もも肉は、切れ目を入れると均一に火が通りやすくなります。

鶏肉の安全な調理方法
鶏肉は、正しく扱えば安心して食べられる食材です。
毎日の調理で意識したいポイントをご紹介します。
鶏肉は洗わない
鶏肉は流水で洗わず、そのまま調理しましょう。
もしドリップ(肉汁)が気になる場合は、水で洗うのではなく、キッチンペーパーで軽く押さえて拭き取りましょう。
これだけでも余分な水分や臭みを抑えられます。
生肉と他の食材を分ける
生の鶏肉を切ったまな板や包丁で、そのままサラダや果物を切るのは避けましょう。
細菌が他の食品へ移る「二次汚染」の原因になります。
・生肉専用のまな板を用意する
・使ったらすぐに洗剤で洗う
・熱湯や漂白剤で消毒する
手洗いを忘れない
生の鶏肉を触った後は、石けんを使って丁寧に手を洗いましょう。
そのまま、冷蔵庫の取っ手・調味料の容器・スマホなどを触ると、細菌が広がる原因になります。
調理器具も洗浄・消毒
包丁やまな板だけでなく、ボウル・トング・菜箸など、生肉が触れた調理器具も忘れずに洗いましょう。
洗剤でしっかり洗った後、熱湯や台所用漂白剤などで適切に消毒すると、より衛生的です。

鶏肉の正しい保存方法
安全に食べるためには、調理だけでなく保存方法も重要です。
購入後はできるだけ早く冷蔵・冷凍
鶏肉を購入したら、寄り道をせずできるだけ早く持ち帰りましょう。
特に夏場は保冷バッグや保冷剤を活用すると安心です。
帰宅後はすぐに冷蔵庫へ入れ、すぐに使わない場合は冷凍保存しましょう。
ドリップが漏れないように保存
鶏肉から出るドリップ(肉汁)が他の食品に付着すると、二次汚染につながります。
パックのまま保存する場合も、ビニール袋や保存袋に入れておくと安心です。
冷蔵庫では、汁が他の食品にかからないよう、できるだけ下段に置くのがおすすめです。
解凍は冷蔵庫でゆっくり行う
冷凍した鶏肉は、常温ではなく冷蔵庫でゆっくり解凍しましょう。
時間がない場合は、袋に入れたまま流水で解凍する方法もあります。
一度解凍した鶏肉は再冷凍しない
解凍した鶏肉を再び冷凍すると、品質が低下するだけでなく、細菌が増えるリスクも高まります。
使う分だけ小分けにして冷凍しておくと、必要な分だけ解凍できて便利です。
保存期間を意識する
冷蔵保存はできるだけ早めに使い切ることが基本です。
すぐに使わない場合は冷凍保存を選び、家庭での保存期間が長くなり過ぎないように注意しましょう。

Q&A
Q.鶏肉の臭いが気になる時は?
気になる場合は、キッチンペーパーで表面のドリップ(肉汁)を軽く拭き取りましょう。
また、酒やしょうが、にんにくなどで下味を付けると、臭いが気になりにくくなります。
Q.冷凍したら細菌はいなくなる?
いいえ。冷凍しても細菌が完全に死滅するわけではありません。
冷凍すると細菌の増殖は抑えられますが、解凍すると再び活動します。
そのため、解凍後はできるだけ早く調理し、中心部まで十分に加熱することが大切です。

さいごに
鶏肉を安全に食べるためには、「洗うこと」ではなく、「正しく扱うこと」です。
流水で洗わないこと、中心部までしっかり加熱すること、生肉と他の食品を分けて調理することなど、基本的なポイントを意識するだけでも、食中毒のリスクを減らすことにつながります。
毎日の料理だからこそ、正しい知識が家族の健康を守る大きな力になります。
今年の夏も安心しておいしく鶏肉を楽しめるよう、今日から調理方法を見直してみませんか?
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